浦島亀崎地区中切組力神車

演目

浦島

製作者(人形師)

六代目玉屋庄兵衛

製作年

大正13(1924)年

からくり人形にまつわるエピソード等

浦島以前は全く別の肩車をする唐子を乗せていた。

上演ストーリー

謡曲「浦島」の芝居
亀に乗った浦島が乙姫から玉手箱を受け取り、玉手箱を開けると煙が出てお爺さんに変身する、皆さんご存知のストーリー。

所作・動き解説

浦島は亀に乗り左右へ動く。その後奥の大蛤より乙姫が玉手箱を持って現れ、お互いの距離を調整し玉手箱の受け渡しを行う。箱を受け取った浦島は箱を開け、煙と共にお爺さんに変身し、腰を屈めて手の平で腰を叩く。
その後、再び若い浦島に戻り「万歳」をして祝い舞い納める。

からくり機構解説

浦島は翁の面を胸に隠しており、糸により面を被ったり外したりできるようになっている。
玉手箱の受け渡しの為、手首は可動式になっている。

口上文

(長唄)
亀崎や 月影慕う鯛に蛸、鰈も河豚も出汐の。波路に通う浦島が。

(謡)
四海の並み静かにて 波の鼓声澄む折からに 誠に妙なる御声をい出し
容顔美麗の乙姫は 光も輝く玉手箱を捧げ 忽然と現れ出給ふ
凡そ千年の鶴は 万歳楽と謡たり また萬代の池の亀は 
甲に三曲を供えたり

(長唄)
うつつ白波 幾夜か恋に なれし情けも今では辛や
独り寝のほんに思えば さりとはさりとは 昔恋しき 波まくら

(謡)
天下泰平 国土安穏と祈念申し 千秋万歳の喜びの舞を
一舞舞おう 万歳楽 万歳楽 万歳楽

人形囃子の構成

篠笛、大笛、附太鼓、大太鼓、三味線
長唄「浦島」、謡曲「翁」を組み合わせ、ストーリーを展開させる。

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