日役組神力車
山車および山車組データ
建造
明治5年(1872)
代表彫刻
- 壇箱:「神功皇后」(早瀬蘭谷)
- 脇障子:「須佐之男命・日本武尊」(初代彫常)
- 持送り:「力神」(初代彫常)
- 蹴込:「子連れ獅子」
- 蟇股:「鉄拐仙人、蟇仙人」
- 懸魚:「龍」
幕
- 大幕:緋羅紗地に獅子の谷落としの刺繍
- 追幕:緋羅紗地に「日役」の文字縫い付け
- 水引:青地に鳩の刺繍
人形
- 前棚人形:三番叟
山車全体写真
彫刻
法被・看板
手拭
補足解説
日役の氏神である八幡神社の創建年代は、明確ではないが、「昭和12年1月、沿革誌控」によれば、文禄2年(1593)11月に八幡神社社殿再建となっている。祭神は、「誉田別尊」で旧村社である。
日役の祭礼は、毎年4月の中旬、山車(神力車)の町内曳き、からくり三番叟、神子(巫女)舞を八幡神社へ奉納することを中心に行われる。
神力車は、「沿革誌控」によれば明治12年8月建造、大正5年大改造を行った。その後、幾多の改修を繰返し、平成7年4月山車本体や幕等の大改修が完了した。彫刻は初代彫常新見常次郎の持送り「力神」、早瀬蘭谷の壇箱「神功皇后」等がある。
幕は、明治35年、昭和54年赤幕を新調した記録がある。平成7年4月の大改修により、左右の横幕には、唐獅子、後幕には、牡丹の刺繍をいれた。
神力車は、宮本車であるため、山車の前壇においてからくり三番叟を演じ八幡神社に奉納する。
半田市内では、向山地区の「神楽獅子」、成岩地区の「大獅子、小獅子の舞」、板山地区の「板山獅子」の3地区において、獅子舞が奉納されている。板山獅子は、日役によって代々受け継がれ、日役の氏神である八幡神社へ毎年祭礼行事の1つとして奉納されている。そして、この獅子舞は、半田市指定無形民俗文化財である。初めに「幣の舞」を演じ、その後獅子芝居を演じる。この獅子が女形であるため「嫁獅子」「女獅子」と呼ばれ、現在半田市内では唯一の獅子芝居である。